日本酒を炭酸水で割ったらどうなるのか、試したことはありますか?

各酒蔵さんが丹精こめて作った日本酒を炭酸水で割るなんて…。

という意見もあると思いますが、日本酒を炭酸水で割ることで、日本酒を飲む人が増えてもいいのではないかと思っています。

ハイボールの場合

日本においては2009年頃からハイボールのリバイバルブームが起こりました。かつては昭和30年代に第一次ハイボールブームが勃興したようです。

2021年現在でも、蔵からウイスキーの在庫がなくなってしまうほどの人気っぷりです。

しかしこうしたブームの以前、ウイスキーを取り巻く状況は大変厳しいものでした。

サントリーが実施したウイスキーのイメージ調査があります。

2008年、20~30代の男女1,000人ほどを対象に、ウイスキーのイメージ調査(インターネット調査含む)を実施した。すると、つぎのようなネガティブポイントが浮かび上がった。


  1.古くさい(おじさんの酒、ウンチクの酒、ギフトで贈りたくない、サラリーマンの上下関係)
  2.飲みにくい(アルコール度数が強い、料理に合わない、難しくてとっつきにくい)
  3.飲む場がない(周りが飲んでいない、1軒目の飲食店で目にしない、バーには行かない)

これら負の要因は、善きにつけ悪しきにつけ、サラリーマン社会の“濃密さ”が消滅したいまの世相の反映だろう。しかし、これを打開しない限りウイスキーの復権はない。どうすれば若者を惹きつけられるのか。模索の日々が続いた。

引用:J-Net21

これはウイスキーに限ったことではなく、日本酒でも似たようなことが言われていることもあるし、ビールや焼酎に対してもマンネリ等の理由から若者の飲酒への不満の高まりが、顕著に現れてきました。

若者にとって飲みたいと思えるお酒が減ってきたという状況の中に、ハイボールは低糖質、低カロリーなど若者の嗜好をうまく捉え、支持を得てきました。

当時の若者の中では、ハイボールは聞いたことはあっても飲んだことはないという人が多かったと言います。

昔からある飲み物ではあったけど、世代が変わると若者にとっては新鮮な飲み物として捉えられるのは発見ですよね。

これによってウイスキーへのハードルが下がり、市民権を獲得したのです。

また、サントリーの小雪さんを登用したテレビCMをはじめとした、画期的なマーケティング活動があったことも外すことはできません。

そういったさまざまな要因があり、ハイボールは今現在でも人気の地位を保っているのです。

日本酒の炭酸水割りは?🍶

昨今、若者の日本酒離れが叫ばれています。一つの原因として、日本酒に触れる機会の少なさにあると考えます。

先ほどのウイスキーにおける若者のイメージでもあったように、古くさい、飲みにくい、飲む機会がないなど。きっかけのなさやハードルの高さなどからなんとなく日本酒を嫌厭しているのではないかと思います。

あるサイトでは、これらの問題は「単純に良い地酒に出会えていないだけではないか」と指摘しているサイトが見受けられましたが、それこそ地方の地酒を手に入れるなんて高価格や種類の多さなどの理由から選ぶだけでも若者にとってはハードルの高い作業となってしまいます。

そんな日本酒の間口を広げるひとつとして挙げられるのが、スパークリング清酒を筆頭にした日本酒の炭酸水割りによる飲み方です。

ウィスキーでもそうですが、お酒本来の匂いや味は薄まるものの、炭酸が入ることによってスッキリした喉越しになります。

炭酸水で割ることでアルコール度数を好みの飲み口で調整できるのは良いですよね。

ハイボールの場合、ウィスキーはアルコール度数が約40度なので、
原酒と炭酸水の割合は1:4〜1:5くらいになります。

日本酒の場合は15度前後が相場で、20度以下が原則ですのでそこまで炭酸水の割合は多くなくて良いです。
1:1〜2:3くらいを目安に調整してみてください。

日本酒の炭酸割りの知名度はそこまで高くはないものの、日本酒アレンジのひとつとして紹介されています。

ぜひ参考にしてみてください。

いかがでしたでしょうか?

日本酒のお堅いイメージやとっつきにくいイメージが払拭されれば幸いです。

コミュニケーションとしてのお酒や、エンターテイメントとしてのお酒など、

お酒を飲むことの理由は人それぞれであるように、

お酒の飲み方も人それぞれ自由でよくて、自分なりの楽しみ方を追求できる世の中になればいいと思う、というお話でした。